【スポーツライター】遊び心が満載のスポーツエンターテインメント作品!
私が日本女子体育大学大学院のM2だった2000年に、株式会社青木コンセプト事務所が運営するオンラインマガジン「スポーツネット(現ネイチャーネット)」で連載がスタートしたのが、この『Be a Japanese Champion!?(もしかして、日本代表!?)』。
本来、「遊び」であるスポーツに、「日本代表」という目標をプラスして、運動音痴、いわゆる『ウンチ』のキャラクターを登場させ、いろんなマイナー競技にチャレンジしていくストーリーになる。
『Be a Japanese Champion!?(もしかして、日本代表!?)』URL:http://www.nature-n.com/sports_net/be_jchmp/index-j.htm
この時、マイナー競技の面白さや楽しさ、難しさまでを表現していくのに活用したのが、GIFアニメーション。単純なアニメなのだが、ビジュアル的に、エンターテインメントとして表現することで、そのスポーツに興味を持ってもらい、「日本代表を目指してみようかな」と、ちょっとでも読者に思ってもらえたらという狙いが、そこにはあった。
【スポーツライター】今から日本代表になれるかもしれない競技とは?
『Be a Japanese Champion!?(もしかして、日本代表!?)』で、スポーツライターの私がピックアップしたのが、ちょっとマイナーだけど、やってみると思いのほかハマってしまう、そんな12競技だった(下記の登場人物のプロフィールは、掲載当時のもの)。
①ボウリング
登場人物:島 喜八
プロフィール:日本女子体育大学スポーツ教育学教授。ボウリング歴30年、試合のアベレージは200前後。ハイスコアは299本のバリバリの現役ボウラーになる。
②スカッシュ
登場人物:宮城島 真知子
プロフィール:日本スカッシュ協会の常務理事。全日本選手権7回優勝、日本人初の海外大会(マレーシアオープン)優勝者。スカッシュの普及のためには努力を惜しまないバリバリのスカッシャー。
登場人物:宮城島 渚
プロフィール:東洋英和女学院大学社会科学部社会学科の女子大生。ジュニアチャンピオンで、インカレベスト8。
③ダブルダッチ
登場人物:内田 佐恵子
プロフィール:子供たちがなわとびクラブに入っていて、ダブルダッチを取り入れたとき、手伝いはじめたのがきっかけ。
登場人物:弓野 悦子
プロフィール:5年ほど前、なわとびクラブに入っていた子供たちをむかえに行ったときにダブルダッチを跳んでみたのがはじまり。
登場人物:仲野 眞由美
プロフィール:主婦のダブルダッチチーム、『NOKO NOKO』のリーダー的存在。ふだんは毎週火、木の7時半から9時まで練習をしている。
登場人物:梁 明子
プロフィール: 4人の名前のアルファベットの一部を取ってできたが『NOKO NOKO』になるが、イメージはカメが『ノコノコ』ダブルダッチをしている感じ。
④セパタクロー
登場キャラ:クロス サネノブ
プロフィール:マンガ家(?)。現実で日本代表がむずかしいので、マンガのストーリーでその願望を果たそうと思っている。
登場キャラ:亜細亜 宅郎
プロフィール:高校3年生。大学に入りたいと思っているが、勉強がキライなので、セパタクローで日本代表になって、W大学の推薦入学を狙っている。
登場キャラ:大和 たける
プロフィール:社会人1年生 。もとバレー部で、彼女いない歴23年。日本代表になって、その状況を打破したいと考えている。
⑤スポーツチャンバラ
登場人物:田辺 哲人
プロフィール:世界に共通した剣術遊びを、固く、重い防具や、むずかしい制約をとっぱらい、自由奔放に、世界の誰とでも、安全に、フェアに競いあうことができるスポーツにした『スポーツチャンバラ』を立案。
⑥ライフセービング
登場人物:澤田 剛
プロフィール:日本大学でライフセービングを知り、卒業と同時に、オーストラリアに1年間の武者修業をおこなう。スイム、パドル、サーフスキーの3種目をこなす『アイアンマンレース』を得意としている。
⑦ラケットボール
登場人物:宇佐美 裕健
プロフィール:1995年(~98年)全日本学生オープンシングルス権手権4連覇(明治大学) 。
1998年全米プロツアー年間ランキング32位 。2000年ジャパンオープン準優勝。
⑧ラクロス
登場人物:飯田 晴子
プロフィール:日本女子体育大学大学院生。現在、同大学のラクロス部を指導するかたわら、社会人チームで活躍中。
⑨スピードスケート
登場人物:宮部 保範
プロフィール:1992年アルベールビルオリンピック出場スピードスケート500m、5位入賞。1994年リレハンメルオリンピック出場とオリンピックに2大会連続出場。元1000mの世界記録保持者でもある。
⑩ビリヤード
登場人物:島田 暁夫
プロフィール:日本のキャロム・スリークッションのトップとして君臨してきたキングハスラー。1998年のバンコク・アジア大会優勝者。
登場人物:梅田 竜二
プロフィール:キャロム・スリークッションの世界にあらわれた、若手新鋭ハスラー。1998年、バンコク・アジア大会で準優勝。
⑪アームレスリング
登場人物:阿部 守
プロフィール:職業は歯科技工士。アームレスリング歴8年で、利き手はライトハンド。1999年世界アームレスリング選手権55kg級の優勝者。
⑫フライングディスク
登場人物:師岡 文男
プロフィール:上智大学文学部教授。日本フライングディスク協会副理事長で、世界フライングディスク連盟理事。秋田ワールドゲームズ2001組織委員会常務理事でもある。
この中で、⑨スピードスケートは冬季オリンピック、①ボウリング、②スカッシュ、④セパタクロー、⑩ビリヤードはアジア大会、⑥ライフセービング、⑦ラケットボール、⑧ラクロス、⑫フライングディスクはワールドゲームズと、4年に一度開催される国際的なスポーツイベントの正式競技にもなっている。
今からこれらの競技を極めることができれば、これらの大会に日本代表として出場できる可能性が見えてくるのだ(もちろん、③ダブルダッチ、⑤スポーツチャンバラ、⑪アームレスリングをはじめ、各競技ごとに世界大会が開催されているので、前出の4年に一度の国際的なスポーツイベントの前に、こちらを狙ってもいいかも!)。
【スポーツライター】日本代表にチャレンジしてみてわかったこと!
とはいうものの、マイナースポーツ競技だからと言って、すぐに日本代表になれるほど世の中は甘くはなかった。野球やサッカー、バスケットボールやバレーボールほど競技人口がいないとしても、ひとつの競技の頂点に立つためには、相当の努力はもちろんのこと、才能やセンスや運がなくてはならいのも事実なのである。
実際、私もヒマがあればボウリング場に行った時期もあった。が、いまだハイスコアが200を超えたことはない。以前、通っていたスポーツクラブにスカッシュのコートがあり、これならなんとかなるんじゃないかと、国内大会に出まくったものの、最高順位は128位。日本代表の道程は半ばのまま……。
もう20年近く前の作品になるが、当時の各競技の現日本代表選手や元日本代表選手、競技の関係者から、その競技LOVEの大学の先生まで、たくさんの人たちに登場してもらい、自分もそれらの競技を体験しながら一緒に楽しんでいけたことが、スポーツライターをやっていく自信につながっていったことは間違いない!